【ベトナム祝日】旧暦3月10日のフン王の命日

今回は、ベトナムの祝日の一つであります、
旧暦3月10日の雄(フン)王の命日についてです。
2007年から制定されました。
新暦ですと、2023年の場合は4月29日です。
新暦と旧暦の違いが分からない方は、以下を見てください。
フン王ですが、
漢字では「雄王」
ベトナム語では、「Hùng Vương 」
になります。
◎目次
雄(フン)王の伝説

雄王とは、どういう方だったのか。
ベトナム史上初の国家バンラン国の歴代18人の王様の総称です。
雄王は紀元前 2879年に、文郎(バンラン)国を建国したとされています。
この伝説は、「大越史記全書」と言うものに記されています。
私の勝手なイメージですが、ギリシャ神話のような内容です。
龍と神そして、仙人が登場します。
その中身を少し紹介します。
” 紀元前29世紀ごろ、ホンバン(Hồng Bàng=鴻龐)時代のベトナム北部で、キン・ズオン・ヴオン(Kinh Dương Vương=涇陽王)と龍神の子としてラック・ロン・クアン(Lạc Long Quân=駱龍君)が生まれました。ラック・ロン・クアンは仙人の子であるオウ・コー(Âu Cơ=嫗姫)を娶りました。2人の間には100個の卵が生まれ、100個の卵から100人の男子がかえりましたが、ラック・ロン・クアンはオウ・コーに、「私は龍の子、あなた君は仙人の子。龍と仙人の子は水と火のように相容れないので、一緒に居ることはできません」と告げ、2人は別れることになりました。そして50人の子は母のオウ・コーに付いて山へ帰り、50人の子は父のラック・ロン・クアンに付いて海へ帰って行きました。その後、100人の中の長男がフン王として文郎国を建国。この文郎国こそがベトナム国家の始まりで、フン王=ベトナム最初の王とされているゆえんです。日本の神武天皇のような位置付けです。子孫も代々フン王と称し、紀元前258年にアン・ズオン・ヴオン(An Dương Vương=安陽王)のオウラック(Âu Lạc=甌駱、紀元前258~紀元前179年)国に滅ぼされるまでの2622年間、18代にわたってフン王は存続したとされています。ちなみに最後の第18代フン王は酒浸りで怠け者だったようです。 ”
ただ、国家を示すような考古学的な遺跡や遺構などは、発見されていません。
なので、神話とされているようです。
雄王祭り

毎年旧暦3月10日には、バンラン国の中心とされていた、
ベトナム東北部のフート省のフン寺とその周辺でお祭りが開催されます。
フート省は、ハノイの北側で緯度としては香港とほぼ同じです。
お祭りでは、ベトナム国家と民族の基礎を気付くために尽力した
18人の王の功績を称えます。
例年400万人の人が集まる、ベトナムで最大規模のお祭りです。
私が住んでいたハノイでも、太鼓や楽器を鳴らしてお祝いをしていました。
花火も打ち上げられていましたね。
機会があったら、フン寺にも行ってみたなと思います。
歴史や神話は、面白いですよね。
日本の神話も好きなので、ベトナムの神話に触れていきたいと思います。
オススメの本がありましたら、紹介いたします。
ベトナムの神話関連でオススメの本をご存知でしたら、
コメント頂けると嬉しいです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
では、また。